鳥皮ワールドは本当に独特のバランスで成り立っている。
ポップな展開・心地よい良いリズムの鳥皮節なセリフたち、それらをリアリティを持って成立させる演出が、ここにしかない魅力的なバランスを生み出す。
だから、鳥皮ワールドの住人になる俳優は常にテンションの高いエンジンを積んでいる必要があるのだ。
今作の成功は、軸となる橋本淳さんが惚れ惚れするほどにそのバランスを両立させ、放出してくれたことだろう。
また演劇界の面白モンスター達が大集結し、作品全体が哀愁のある優しい笑いで包まれていることが、この作品を唯一無二にしているのはまちがいない。
是非劇場で隅々まで味わってほしい。